いつも元気な愛犬トイプードル。
嬉しくってしっぽをフリフリしてくれる姿はとってもかわいらしいですね!
そんな愛嬌たっぷりの愛犬トイプードル、一生懸命にフリフリしている「しっぽ」をよく観察してみてください。
短いですか?
長いですか?
ここであなたにお聞きします。
あなたは
「断尾」
という言葉をご存じでしょうか?
断尾って何という方のために、簡単に説明すると、
人間が意図的に犬の尻尾の一部を切り取る処置のこと
を断尾といいます。
では、なぜ犬のしっぽを人為的に切り落とす「断尾」が必要なのでしょうか?
ということでこの記事では、ちょっと気になる愛犬の「断尾」についてご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
「断尾」とは?
あなたの愛犬トイプードルのしっぽは「短い」ですか?
例えば、コーギーやトイプードルのおしりには、短いしっぽがついている姿を思い出す方が多いのではないでしょうか?
実は、コーギーやトイプードルは、
もともと長いしっぽ
を持っているのです。
しっぽが短いということは・・・長いしっぽを人がわざわざ切っているということなんですね。
断尾とは
人間が、意図的に犬のしっぽの一部を切り取る処置のことを言います。
断尾は、生まれてからすぐ、約2日~5日ころに行われます。
しっぽを切る
なんて、想像するだけでも痛そうですね・・・
「断尾」のやり方は?
断尾の方法には、いくつかのやり方がありますので、ここでは2つのやり方をご紹介します。
ハサミで切る
ご想像の通り、単純にハサミで切る方法です。
壊死させて落とす
子犬のしっぽを紐などできつく締めて、しっぽに行き渡る血液を遮断することで、自然に落ちるのを待つ方法です。
「断尾」は飼い主が勝手にやってもいいの?
今の日本には「断尾」に関する法律は定められていません。つまり、誰が処置を行っても構わないということです。
一般的に断尾は、
- 動物病院の先生に依頼する
- 自分で行う
のどちらかということになります。
なぜ「断尾」をするの?
では、犬の「断尾」の理由を知るために、歴史をさかのぼってみましょう。
犬の断尾には、とっても長い歴史があるのですが、
「歴史的に断尾が行われてきた理由」
と
「現在でも断尾をする理由」
には違いがあります。
「歴史的に断尾が行われてきた理由」とは?
では初めに、歴史的な背景を見ていきましょう。
狂犬病の予防
ずっと昔のことですが、
「断尾をすることで狂犬病の予防ができる」
と信じられていました。
当然、これには何の根拠もありませんので、現在では狂犬病の予防目的で断尾が行われることはありません。
(今考えると笑っちゃいますね)
ケガの防止
2つ目の歴史的な理由として、
「ケガの防止のため」
があります。
コーギーなどの犬種は、牧羊犬として知られていますね。「仕事をしている最中にしっぽを踏まれてケガをしないように」という理由から断尾が行われてきたのです。
その他の犬種では、ドーベルマンは闘犬として有名です。「格闘相手にしっぽを噛まれるのを防ぐ」という理由から、断尾されるようになったのです。
狩猟犬ではないことを示す
しっぽはカラダのバランスをとるのに重要な部位ということから、昔は、
しっぽがある犬 ⇒ 狩りが上手
しっぽがない犬 ⇒ 狩りが下手
と考えられていたのです。
そして、犬の飼い主の財政的な理由から狩猟許可を持たない場合には、「狩猟犬ではないことを示す」ために断尾していたのです。
「現在でも断尾をする理由」とは?
ここまでは、歴史的な断尾の理由をみてきました。現在では考えられないような理由ですね。
しかし、現在でも断尾されている犬はたくさんいますね。
では、なぜ現在でも断尾がされているのでしょうか?
作業犬の「ケガの防止」
ご存じのように、現在でも牧羊犬として活躍している犬がたくさんいます。牧羊犬としてだけでなく、犬には様々な作業が任されます。そのような作業の中には、しっぽをケガをするリスクの高いものもあります。
ということで、現在でも昔と同様に、犬のケガを防止するために断尾を行うことがあります。
犬種標準として
犬種には、各認定機関が設けた犬種標準があることをご存じでしょうか?
犬種標準では、それぞれの犬種の容姿が定められていて、
「犬種の理想の姿」
が記載されています。
その中には、
「しっぽが短いこと」
と定められている犬種もあります。
つまり、
「犬種標準を満たすために断尾をする」
というのが、現在でも断尾が行われている理由です。
犬の断尾はかわいそう・・・反対する理由は?
ここまで見てきたいように、現在では犬の断尾が行われるのは、人間の身勝手な理由が大きいことをご理解いただけたのではないでしょうか?
そのような理由から、現在では犬の断尾に反対する人も多くいます。さらには「断尾を法律的に禁止している国」もあります。
ここからは、犬の断尾に反対される理由について見ていきましょう。
犬のコミュニケーション手段を狭めてしまう
しっぽの動きというのは、犬がコミュニケーションをとる上でとても大切な表現手段です。
断尾をするということは、犬のコミュニケーションの幅を狭めてしまうことに繋がります。
人間の身勝手な都合だから
前述のように、犬種標準の断尾というのは、人間の身勝手な都合です。犬種標準に合わせるという理由だけで、犬のカラダの一部を切り落とすなんて、かわいそうですね。そのような理由から反対する人が多くいらっしゃいます。
犬が痛い思いをするから
自分のカラダの一部を切り落とすのですから、子犬のうちとは言え少なからず痛い思いをするはずです。
(子犬の神経は未完成なので痛みは感じないという方もいらっしゃいます)
犬が痛い思いをするという理由から反対する意見もあります。
さいごに
いかがでしたか?
今回は、ちょっと気になる「犬の断尾」についてご紹介してきました。
犬の断尾という問題は、
人間の都合による無意味なこと
犬種の古くからの姿に重きを置いている人
など、
賛成反対様々な意見があるのが現実です。
そして、日本においては断尾についての法律が定められていませんので、どちらが正解と言うこともできません。
この記事が、あなたの愛犬のしっぽについて、また断尾について考えるきっかけになってくれれば、なんて思っています。
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